The HIRO Says

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スクラム道フルブーストでひと試合してきました #scrumdo

2012/05/11(金)に、バンダイナムコ未来研究所で開催されたスクラム道フルブースト」に参加してきました。
http://www.taoofscrum.org/contents/post/240

今回、「選手として試合に参加」してきたので、「リング上の心境」などについて綴ってみようと思います。

イベントの大まかな流れ

(1)まず発表者の方に、自身のテーマについて30分話してもらいます。今回は、@Imagire さんから、「プロダクトバックログ」についてお話していただきました。

(2)発表終了後、議論をしたい人を10名ほど募り(「選手」と呼称)、30分1本勝負で上記テーマについて議論を行います。今回は、途中で選手の入れ替えを行って、計2本勝負(計1時間)を行いました。

私は今回がスクラム道初参加で、議論をする感覚を体感してみたかったので、1本目に選手として参戦しました。(向かって一番右側です)

議論の流れについては、@shinyaa31 さんが既に詳細にアップされているので、そちらに譲ります。
http://d.hatena.ne.jp/absj31/20120511/1336753150


第1戦:プロレス的な難しさ

(1)@kawaguti さん@kappa4 さんが、全ての質問を自分たちのムーブに持ちこまれていましたね。例えて言うならば、相手が誰であっても自分の試合に持っていく武藤敬司選手のような感じ。これが一流選手の場のコントロールの仕方なのかと、あの場にいながら感心していました。

(2)皆さんも感じられていた通り、話をし始めてみて、選手の皆さんの間でも質問や用語の認識に齟齬やズレがあることが分かりました。ただ、そのズレを見える化してお互いの認識をすり合わせるには、時間が30分では足りないこと、また観客がいるので「それは見せるものなのか?」という気持ちも出て、とりあえず話を進めるために突っ込みすぎないことを心がけました。結果、「あいつ何であそこにいるの?」という感じになってしまったのではという反省もあります。
★大勢いると議論噛み合わなくてプロジェクト進みにくいでしょ?だから少人数でアジャイルするでしょ?アレは少人数でお互いの認識をすり合わせてアジャイルにプロジェクトをやることの重要さのメタファーなんですよ!w

(3)個人的には、「プロダクトバックログを完全に決定された絶対的な何かと考えるとうまく行かないですよね」という質問をしたくて檀上に上がりました。しかしながら、他の方の質問の殆どが「絶対的な何かを明らかにしたい」的なものを前提としていたので、議論を根本的に終わらせてしまいかねないと考え、あの場ではあまり言わないようにしました。「別に相対価値でいいんじゃないですか?」と何度か言わせていただきましたが、アレはそういうことです。
私の言いたかったことは、次の tweet に集約しています。


第2戦:Product Owner の共通認識作ろうず

第2戦は、Product Owner(以下「PO」)という言葉の共通認識ができていなかったかなというのが正直な感想です。PO と顧客との区別・違いがお互いに整理できていなくて、議論がこじれている感がありました。

一口に PO と言っても、以下のようなパターンがあるのかなと思います。

1 文字通り顧客で、プロダクトの決定権を握っているという人
2 ベンダーの人で、顧客にコンサルする観点で PO を名乗っている人
3 単にロールのラベリングで、チームメンバーの誰かを単に PO と呼んでいるだけのケース

それぞれ同じ PO と言っても、やっていることと期待されている役割が全く違いますし、自身や周りの人の認識も違いますよね。しかしながら、それらを区別せずに、或いは違いがあることに気付かずに議論をしようとしても、本質にはなかなかたどり着きつらいですよね。そこは要件定義とかと同じかなと。
イベント後に @fullvirtue さんともお話しましたが、上記の PO を区別して、それぞれに別の名前をつけてみた方が良いのでは?と思いました。

Mike Cohn さんの『Succeeding with Agileの8章で、Project Manager という言葉がやはり同じような役割・作業範囲の誤解を生むことが多かったので、Scrum Master という名前を新たに作りましたよという逸話がありました。
オブジェクト指向でのクラス名と同じで、適切な名前をつけることで役割・責務をはっきりさせる(あるいは区別を明確化する)と良いかも知れません。

せっかくなので、私なりに名前を付けてみました。みなさんも考えてみてね!

1 Product Owner(文字通りの意味)
2 Product Adviser(あくまで開発チーム内の一人で、チーム&顧客へのアドバイザー役。オーナーではない。)
3 Pseudo Product Owner(偽・擬似的なものという意味)

場外戦:TL という新たなリング

後半戦から、会場の画面モニタに twitter の TL が流れていました。これが結果として、選手以外の人も TL 上で議論に参加できるようになったという意味では面白かったですね。

あと、一部の参加選手から、(選手の後ろに TL が流れていたので、)選手たちの前に1個モニター置いて、TL みながらリアクションしたかったなという意見もありました。
もっとも、会場の生のリアクションを肌で感じるということ、また観客とリングを介して対話することがプロレスラーの醍醐味でもあるので(?)、TL を見ないで戦うのはありだったのかとも個人的には思います。


最後に

今回のプロダクトバックログや PO という言葉もそうですが、アジャイルの概念についての全員の共通認識って、まだまだ出来上がっているとは言えませんよね。それを作って行くためには、やはり識者や同じ興味を持つ人たちで議論を繰り返して行くのが、地道ですが価値のあることなのかなと思います。そういう意味では、今回のスクラム道というイベント・コミュニティは、お互いの研鑽と、日本でのアジャイルスクラムそのものの成熟にプラスになるものだと思います。
参加されたことのない方は、一度参加してみてはいかがでしょう?新しい世界が開けると思いますよ。


写真は、リングで戦ったもののみが手に入れられるプランニングポーカーです。青物横丁侵略完了でゲソ!

参考資料

twitter で、ハッシュタグ #scrumdo をご覧になられると、当日の様子を追体験できます。
https://twitter.com/#!/search/%23scrumdo