The HIRO Says

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テキストベースでの自身の仕事・時間の管理術

先日、会社の同僚たちとの雑談で、「お互いに日々の業務で工夫している仕事・時間の管理術を紹介し合ったら面白そう」という話になりました。そこで、私がここ7-8年実施している工夫を、以下に簡潔にまとめてみました。一つでも読者の方のプラスになるアイデアがあれば幸いです。

1. SetUp: 一日の業務を始める時

毎朝、以下のルーティンを実施しています。

1) その日の仕事をリストアップする

認識・把握している範囲で良いのでリストアップします。会議など時間が決まっているものは、実施時間も明記します。

2021/03/06
・部の定例MTG(15:00 - 16:00)
・A機能のPull Requestのレビュー
・B報告書の提出


2) 仕事を実施する順に上から並べ替える

併せて、実施時間が決まっている仕事には、🔴などの一目で分かる印をつけます。

2021/03/06
・A機能のPull Requestのレビュー
・B報告書の提出
・🔴部の定例MTG(15:00 - 16:00)


2. Process: 業務中

1) 実施する仕事に印をつける

自分が分かる印で良いので、これから実施する仕事に印をつけます。以下では⭐️を使っています。

2021/03/06
・⭐️A機能のPull Requestのレビュー
・B報告書の提出
・🔴部の定例MTG(15:00 - 16:00)


2) 完了した仕事に印をつける

仕事が完了したら、自分が分かる印をつけます。以下では🟢を使っています。

2021/03/06
・🟢A機能のPull Requestのレビュー
・B報告書の提出
・🔴部の定例MTG(15:00 - 16:00)


3) 突発的な仕事が来た場合

システムトラブルなど、当初予定していなかった仕事の実施が必要になった場合は、実施順序を考慮した上で仕事のリストに追加します。また、その日に終えられない仕事が出てきた場合は、次の日のタスクに移動します。

2021/03/07
・B報告書の提出

2021/03/06
・🟢A機能のPull Requestのレビュー
・⭐️Cシステムのエラーの原因調査
・🔴部の定例MTG(15:00 - 16:00)


4) 気付き・発見の明記

後日上長や他チームに共有した方が良い情報などが見つかった場合は、その情報をリストに追記します。

2021/03/07
・B報告書の提出

2021/03/06
・🟢A機能のPull Requestのレビュー
・🟢Cシステムのエラーの原因調査
 ・💡既存のアラート機能では把握できないもの -> Dチームに改善を依頼する
・🔴部の定例MTG(15:00 - 16:00)



3. TearDown: 一日の業務を終える時

最終的に、以下のようになるはずです。

2021/03/06
・🟢A機能のPull Requestのレビュー
・🟢B報告書の提出
・🟢部の定例MTG(15:00 - 16:00)

印を全て削除して、一日の業務を終えたサインとします。

2021/03/06
・A機能のPull Requestのレビュー
・B報告書の提出
・部の定例MTG(15:00 - 16:00)



4. 一週間・一ヶ月の業務を終える時

終了した仕事のリスト一週間は、そのまま週報にできます。 同じ理屈で、一ヶ月分のリストは、そのまま月報に活用できます。


一連の工夫の動機

  • この工夫を始めた当時、とても一日ではこなせない量の業務依頼・メール・会議依頼が毎日届くようになった時期で、何らかの取り組みが急務でした。
  • メール・カレンダー・JIRAなど複数の情報ソースが存在していて、かつそれらの行き来が遅くて苦痛だったため、手軽に一箇所で情報を扱える仕組みが個人的に好ましかったです。
  • ちょうど当時、Atlassian社のConfluenceの操作方法を業務上急ぎ覚える必要があり、勉強の一環で少しずつ試してみたところ、徐々に上記の仕組みを確立していきました。


個人的に感じているメリット

  • JIRA・Trello・付箋などのタスクボードと比較しても、実施が手軽です。
  • 仕事に対する心の余裕を生み出せます。
    • 現状把握が容易になります。
    • 頭の中にだけ情報がある時と比較して、忘れるのでは?という不安感を解消できます。
    • 頭の中にだけ情報がある時と比較して、思い出すためのエネルギーを減らせます。
  • スケジュールの調整がしやすくなります。
    • 仕事が大量に来たとしても、調整箇所を特定しやすくなるため、考える余裕を持てます。
  • 会議など、実施時間が決まっている仕事の見落としを減らせます。
  • 作業の実施順序や優先順位を考える訓練にもなります。


工夫の背景にあるアイデア

  • 仕事のリストを書き出して、終わったものに印をつけるアイデアは、Getting Things Done (GTD)と、Kent BeckのTDDの本からヒントを得ています。
    Test Driven Development: By Example (Addison-Wesley Signature Series (Beck))

    Test Driven Development: By Example (Addison-Wesley Signature Series (Beck))

    • 作者:Beck, Kent
    • 発売日: 2002/11/08
    • メディア: ペーパーバック
  • 一日単位での仕事のリストアップと優先順位付けのアイデアは、スクラムのプロダクトバックログおよびスプリントバックログを、個人の作業に応用してみたものです。「個人バックログ」と雑に呼称しても良いかもです。
  • 一日の終了時にリストから印を消すアイデアは、スクラムのバーンダウンチャートをヒントに、毎日達成感を感じられるようにしようというのが狙いです。
  • テキストベースを続けていることは、レポート作成の効率化も意識しています。また、社外カンファレンスなどでの登壇資料作りのメモとしても活用しています。


おわりに

上記の工夫は、あくまで私が自身の知識・経験の範囲内で、実験を繰り返して有効だと考えて続けているものです。 もっと他に良い方法は、まだまだたくさんあると思います。 もしより良いアイデアをお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えていただけるとありがたいです。