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カンファレンスのプロポーザルの書き方!2021

今朝起きてスマホをみたら、しいばさんからこんな通知が届いていました。


教えていただいた「Shinagawa Agile Talks」で、47:30くらいから、確かに私のセッションプロポーザルの書き方を、参考例の一つとして紹介していただいていました。

「お手本になるプロポーザル」として紹介していただいた例は、こちらになります。 https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2021/proposal/14621/tips-of-product-management-for-internal-tools

ちょうど良い機会+需要も多少ありそうですので、私が意識・工夫しているカンファレンスのプロポーザルの書き方のtipsを、以下に簡単にまとめてみました。


1. アウトラインが中心

アウトラインは、プロポーザルを書く際に一番重視している箇所です。 なぜならば、自分を知らない人たちに対して、自分が提供したいトーク・ワークショップのイメージを、最も「いきいきと」伝えられる箇所だからです。

具体的には、以下のような工夫をしています。

  • セッションの全体構成を、ツリーで表現する
    • ミーティングの前に、参加者にアジェンダを共有することと同じです。
    • どのようなトピックを、どのような論理構成で伝えるつもりなのかを明示できるため、プロポーザルの内容をよりクリアにできます。
    • プロポーザルが通った際は、これをベースに資料を作れば良いため、時間を節約でき、より良い内容にブラッシュアップし続ける余裕を生み出せます。
  • 各トピックの、おおよその時間見積もりを明記する
    • 上記のツリー情報を、さらにイメージしやすいものとして伝えやすくなります。
    • カンファレンスの運営側に対しても、タイムスケジュールやスタッフの方の仕事量などを把握しやすくするメリットを提供できます。
    • プロポーザルが通った際は、資料のページ割り当て量の参考にできます。
  • イデアの伝え方も明記する
    • どのタイミングで
      • 例:1章の最初に
    • どのように伝えるつもりか
      • 例:xxxという質問を参加者に出し、アイデアを出してもらう(3分)
    • その結果セッションをどうしたいか
      • 例:参加者が、xxxという課題をより「自分ごと」として理解しやすくなる

アウトラインは、そのプロポーザルがReady状態であることを明確に伝えられる箇所です。まずはここを最優先で書きましょう。


2. 「一目」におさめる

関連する情報を、画面をスクロールせずに一目で把握できるよう、常に文量とレイアウトを工夫しています。

Confengneを例にすると、以下の情報を、ブラウザのデフォルトのフォント設定で「ちょうど」1画面内におさまるように記述します。

  • タイトル + 概要
  • アウトライン
  • Learning Outcome + Target Audience + Prerequisites for Attendees
  • Links

画面スクロールは、文章を読む際のストレスになり、内容把握の妨げになり得ます。そのため、読者に画面スクロールを強いないことは、プロポーザルの可読性の向上につながります。


3. 「3」を保つ

イデアや箇条書きなどは、極力3つにするようにします。

これは、とあるコンサルタントの方から教えていただいた、提案の選択肢の数が与える心理的効果を考慮しています。具体的には、

  • 2つ:少なすぎて、十分考えていないのでは?という不安感を与えてしまう
  • 4つ以上:多すぎて、情報を整理できていないのでは?という不安感を与えてしまう
  • 3つ:必要十分に考えて整理されているという安心感を与えられる

このような方法でも、読者に心理的安心感を提供し、プロポーザルへの関心・共感を高められます。


さいごに

上記内容は、些細なことに思われるかも知れませんが、大きな差を生む小さな工夫です。

実は、私の過去のプロポーザルも、内容自体は皆さんとあまり差がありません。それでも私のプロポーザルが採択されたことが多めだったのは、このような「見せ方の工夫」を他者よりも意識して実践していることにあると認識しています。

これ以外にも工夫していることはまだまだありますが、いずれも他者のプロポーザル・資料・発表内容を観察し続け、自身が実験を繰り返して検証して身につけていったものです。

ヒントは、あちこちに転がっています。皆さんもそれらに目を配らせ、自身のプロポーザルのスタイルを確立してみてはいかがでしょうか。