怒りを感じた時にできる「ちょっとした」工夫
「最近怒りっぽくなったな〜(アカン)」という自省に基づくポエムです。
事例
皆さん、このような経験はありますか?*1
- 上司から、隣のチームへ書類を提出するよう頼まれた
- 実際に書類を提出してみると、隣のチームから「この書類はなんですか?」と言われた
このような場合、私は即座に「なんですかとは何だ」「何で事情を把握していないんだよ」「バカにしているのか」と考え、怒りを感じがちです。*2
ポイント
上記の事例は、自分の前提と違うことが起きたことが、怒りのきっかけです。
- 上司は、隣のチームへ、私から書類が提出されること教えているはずだ/べきだ
- 隣のチームは、書類が提出されることを知っているはずだ/べきだ
- 隣のチームは、書類が提出されたら受け取るはずだ/べきだ
「〜いるはずだ/べきだ」という言葉が多いですね。
しかし、ちょっと冷静に考え直してみると、上司から隣のチームに話がそもそも届いていない可能性もあり得るんですよね。その場合、隣のチームにとってみては、「書類を出されたけれども何これ?」と反応するのが自然なんですよね。
この種の怒りと付き合う工夫
自分の前提と違うことが起きたら、自分の頭の中にある「〜いるはずだ/べきだ」を探し、それを疑ってみましょう。
- 自分の前提は、勝手な思い込みであることが往々にしてある*3
- 相手も、そもそも困っている可能性がある
- お互いに、共通の問題に直面している可能性がある
その上で、一つ一つお互いの前提を確認し合い、ズレを見つけた上で、一緒に解決策を見つけるようにすると、自分にとっても相手にとってもwin-winになれます。
また、「重要な前提をお互いに共有されていないのでは?」という仮説を立てられると、相手への敵意が減り、問題解決へ意識を向けやすいです。
さいごに
正直、常にこのように振る舞い続けることは、今の私にはまだ難しいところが多いです。
一方で、国籍・バックボーンが異なる人たちとのやりとりの増加、会社・組織のスケールアップ、物事の複雑度の向上など、連絡の行き違いや前提のズレは、昨今どうしても増えがちです。
なので、自分の前提と違う場面に遭遇したら、自分の前提を一旦「脇に置いて」*4、お互いの前提のズレを見つけることに注力すると、怒りよりも知的好奇心を高められ、結果課題を解決しやすくなります。
参考資料
NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版 (日本経済新聞出版)
- 作者:マーシャル・B・ローゼンバーグ,安納献
- 発売日: 2018/04/20
- メディア: Kindle版
- 作者:加藤 一二三
- 発売日: 2019/10/03
- メディア: 単行本