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ポーランドのDevOpsDaysに登壇させていただきました

4/27(水)に、ポーランドのクラコフで開催されたDevOpsDays Kraków 2022に、スピーカーとして登壇させていただきました。



経緯

ポーランドの同イベントの関係者から、3/25(金)夜にLinkedIn経由でコンタクトをいただきました。世界中で開催されているDevOpsDaysの過去の登壇者リストから、私を選んで声をかけてくれたとのことでした。確かに過去に、東京および台湾で開催されたDevOpsDaysで登壇させていただいたことがあります。



発表内容および要点

同イベントのセッション情報は、こちらになります。(英語)

当日の発表資料は、こちらになります。(英語)

同イベントの開催要旨に、

meet experts and get unique knowledge that you won’t find in any academic books
(意訳)専門家にあって、学術書には載っていない独自の知見を得よう

とあったことから、自身の過去のアジャイルコーチ・DevOps実践者としての事例を中心にお話しすることとしました。また、過去の同イベントの発表内容の多くが「ツール」に関するものであったことから、DevOpsの組織・文化の変革やプラクティスの側面にフォーカスすることで、独自性を出すこととしました。加えて、近年研究しているチームトポロジ、NVC(Nonviolent Communication)Four Key Metricsなどを活用して、自身の事例から「再現性」のある知見を抽出することも狙いました。

また、要点は以下の通りです。

  • 最初の事例は、まだモバイルアプリ開発でDevOpsが一般的ではなかった2013年に、手動ビルド・デプロイによる長時間作業・失敗の多発による開発者・ステークホルダーのフラストレーションを、CI/CDの仕組みを自作することで解決したという事例でした。
  • 2つめの事例は、DevとOpsとの間のサイロによってCIサーバーの増強がスムーズに進められなかった問題を、IaC(Infrastructure as Code)で打破して、Dev・Ops双方の生産性を高めたという事例でした。
  • 3つめの事例は、複数マイクロサービス連携時の本番障害多発による各チーム間のギクシャクしたコミュニケーションを、APIテストとObservabilityで埋めた事例でした。
  • いずれの事例も、「人の問題」に着目し、それを自動化などの技術によって解決したことが共通点でした。
  • その共通点からの「再現性ある知見」として、以下を挙げました。
    • 「人の問題」を見つけるために、NVCが有効であること
    • 自動化などの技術の効果測定には、Four Key Metricsが有効であること
  • 組織・文化の変革やプラクティスを考える上では、「自身および関係者を幸せにする観点でDevOpsを活用しよう」ということが要旨でした



今回の発表を後押ししてくれたもの

今回の登壇は、知人のプロレスラーと、会社の上司の後押しのおかげでもあります。

まず、知人のプロレスラーからは、「ただいい試合をするだけではダメ」「試合をしていない時こそ、対戦の経緯の説明や自分からのテーマ発信など、ファンに関心を持ってもらえるような仕掛け・振る舞いが必要」「だからこそ勇気を持って一歩踏み出すことが必要」ということを教えてもらいました。ポーランドからオファーをいただいた際、「面倒だな」と安易な方向に流れそうになった私の気持ちを奮い立たせてくれたのは、この知人のプロレスラーのおかげでした。

また、会社の上司に今回の登壇オファーの件を相談したところ、「自分がやりたいと思っているのであれば、ぜひトライしよう」と言ってもらい、また会社の手続き面についても説明いただき、結果スムーズに登壇することができました。



まとめ

  • DevOpsDaysは、世界中で情報のやり取りがされています。海外および英語での登壇を希望されている方は、まずDevOpsDays Tokyoで登壇することから始めてみてはいかがでしょう?
  • 社外への発信は、自身のプレゼンスおよびスキル向上の面で有益です。面倒くさがらずに、勇気を持って一歩を踏み出しましょう。
  • 自分を後押ししてくれる周囲の人は重要です。そうした人たちとの関係を築き、また多く耳を傾けましょう。



参考書籍