The HIRO Says

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DevOps Summit 2016 に、キーノートスピーカーとして登壇してきました。

 

2016年7月5日・6日の2日間、台湾で「DevOps Summit 2016」というカンファレンスが開催されました。
そのカンファンレンスに今回、キーノートスピーカーとしてオファーを受けて登壇してきました。
ちなみに、登壇者の中で私だけ中国語ができなかったため、英語で60分お話してきました。


そもそも DevOps Summit とは?

 

台湾で2015年から年1回開催されている、DevOps に関する国際的なカンファレンスです。昨年は Google・Chef、今年も Google百度Red Hat といったところが登壇されていました。参加者は約350人で、香港やアメリカからも参加者がいました。
主催が「iThome」という新聞社であるところが、ちょっと面白いです。


なぜ声をかけられたか?

Agile Japan 2015 に登壇した際、せっかくなので海外の人たちにも資料を読んでもらいたいと思い、英語版も作成・公開していました。それが iThome の DevOps Summit 担当者の目に止まったそうで、メールで直接オファーをいただきました。

海外からオファーを受けたければ、積極的に英語でスライドを公開しておきましょう。これ、マジ。


あれ?去年…

台湾の「DevOps 2015 Conference」に、キーノートスピーカーとして登壇してきます
年も iThome さんからオファーをいただき、↑のようなエントリーを書いていたのですが、急遽病気で参加できなくなり、戦友の直井和久さんに代役をお願いした次第です。
(このくだりは、『アジャイルの魂2016』の直井さんの記事に書かれています。)


しかし今年、再び iThome さんが、昨年と同じ内容でオファーをしてくださいました。その心意気にどうしても応えたくて、今回登壇した次第です。


キーノートスピーチの内容

海外カンファレンスで何とキーノートを張られたYahoo! 伊藤さんの資料。凄い!そんなの平鍋さん以来じゃないだろうか。

尊敬する牛尾剛さんからのメンション。キーノートってそんなにすごいことだったのか!?と今更気づく。


いつもの発表と同様、実際に現場の業務で試した知見をベースとしていますが、今回は DevOps の今の流れに、あえて「テスト自動化と CI を先にやれ」という波紋をぶち込むことを意図しました。

  • テスト自動化と CI だけでも、十分変えられることがあることを伝えたかった
  • テスト自動化と CI もやらないで、いきなりデプロイツールだけで DevOps を語ろうとする連中に釘を刺したかった
  • テスト自動化と CI も面白いことを伝えたかった


また、2013 年頃から持論としている、「自動化技術を基盤にしてプロセスを改善する」という点は、何度も強調しておきました。
本当は Chef での CD とかも業務ではやっているのですが… その話はまたおいおいしていきます。


DevOps に関するインタビュー

 

iThome は新聞社なので、インタビューも受けました。
私が受けた質問は次の2つ。私がアジャイルスクラムのことを知っているということで、特にそれらと DevOps とを絡めた回答が欲しいとのことでした。

  1. アジャイルに DevOps は必要か?
  2. DevOps をやるために、アジャイルは必要か?


インタビューの内容は、後日公開予定です(★公開され次第 URL を付記します★)。


カンファレンスの締めのパネルディスカッション

 参加料?のいろはす(多分)

初日の朝に突然オファーを受けて、「翻訳つけるから大丈夫」との声に乗せられ、興味本位で受けてしまいましたw

内容は、参加者からの質問に各自が思うことを回答するというものでした。
ちなみに私への質問と回答は、以下の通りです。

  • Q) DevOps を効率的に進めるためには、どうすれば良いか?
    • A) まずは自分たちのプロセスを計測してみよう。時間が掛かっているところがあれば、そこが改善の出発点だ。
  • Q) テスト自動化を効率的に進めるためには、どうすれば良いか?
    • A) プロダクトをテストで壊そう。壊せるということは、効率的にテストを出来る証左でもある。
  • Q) Dev を Ops にするには、何が必要か?
    • A) Dev に Ops の仕事をやらせよう!

セッションの傾向

 

2日間、中国語が分からないなりにセッションを聴いてみての、私なりの所感を簡潔にまとめます。

  • Docker はもはや当たり前に。
    • 発表者のほとんどが、デモで使用していました。
  • ChatOps や Kubernetes など、簡単に「オペレーション」を実施できるものがトレンドになりつつある。
  • Kubernetes のように、設定を常時 GUI で表示しておくツールも便利にみえる。
  • Test Kitchen & serverspec への関心が極めて高い。
  • 発表されている内容のレベルは、日本のカンファレンスのものと同等。
    • こと DevOps については、日本と台湾に特別な差はない。

結論

 

もしあなたが、海外とのコネクションを確立したいと考えているならば、スライドなりプログラムなり、積極的に英語で情報を公開しておきましょう。
きちんと拾ってくれる人がいます。


このブログエントリーを読んで滾って、「私も登壇してきました!」という人の報告を、是非とも聞いてみたいです!