The HIRO Says

If you smell what The HIRO is cooking!!!

人生を越境し続けるということ

(注)このエントリーは、『DevLOVE Advent Calendar 2014 「越境」』とは全く関係ございません。


ふと、人生の岐路に立ちつつあるような気がするので、今ぼんやり考えていることを書き連ねてみます。

私は2012年1月に、James Coplienさん(写真右側)の研修を受講して、CSM(認定スクラムマスター)を取得しました。

当時は、自身の考え方・仕事の仕方などを他者からなかなか認めてもらえず、文字通りくすぶっていました。そんな折り、Scrum Gathering Tokyo 2011で知って興味を持ったCSMの研修が日本で受講できること、しかも講師はOO業界にいたら知らない人はいない(たぶん)なJames Coplienさんであることを知りました。私にとって、この研修が自身の生涯を左右する大きなチャンスだと思えたことは、極めて自然なことでした。

しかし、当時の私は、このレベルの研修を受講させてもらえるほど、社内での地位は高くありませんでした。
そこで私は、受講費用20万円を自腹で支払い、また有給休暇を利用することで、この研修に潜り込むことができました。
※のちに、それでは会社のメンツが立たないということで、受講費用は会社が負担してくれ、また有給休暇ではなく業務扱いで研修に参加することができました。


この研修を受講したことで、私の仕事の仕方がいわゆるスクラムの「守破離」の「破」や「離」に相当すること、またSIでなければ十分イノベイティブであるということが分かり、自分自身に自信を持つことができました。また、James CoplienさんとFacebookでつながり、たまにFacebookやメールで相談できる関係になりました。私の心と世界が、一気に壁をぶち破って広がったのです。


約2年半後、私はAgile2014に登壇しました。また、『Essential Scrum』の著者のKenneth Rubinさん(実はScrum Allianceの超重鎮!)と記念撮影&雑談したり、twitterで連絡を取り合う仲になるなど、私の世界はさらに劇的に広がりました。


いずれにせよ、3年前にCSM研修で思い切って自身の様々な壁をぶち破ったことが、今の自分を形作っています。


そもそも私はこの業界から求められていない人材だった

私は、当初はジャーナリストになることを目指して、大学で政治学を専攻し、学士で社会に出ています。ジャーナリストになることを挫折して、色々あってこのソフトウェア業界にやってきました。
情報工学は修めていないし、数学も高校の途中で教えてもらえなくなってしまったので、微積分や指数関数とかがほとんど分からないレベルです。また、パソコンとプログラミング言語を初めて触ったのは、25歳になってからでした。

だから、本来私は、ソフトウェア業界に求められた人材ではないんです。

しかし、ジャーナリストを目指していた際に鍛えた論理的思考や文章作成能力が要件定義・設計・プログラミングに応用できることが分かったこと、また足りない基礎知識は情報処理試験である程度補えたため、十分生き残ることができました。また昨今では、ScrumやAgile・テスト自動化・CI/CDなどで付加価値がついてきたため、15年経った今でも、幸いにして需要はあるようです。

求められていない状態を、多少なりとも求められる状態に、少しずつ自分と周りを変えていったのです。


結論

自分が評価されていないと感じるのは、おそらく能力不足や説明不足・他者からの理解不足など、何らかの不足が原因なんです。だから、その原因が何であるのかを常に考える必要があります。

また、不足を補って状況をひっくり返せるチャンスを見つけたら、信義や法律に反しない範囲で全力でしとめるのです。

人生は、常にこの自分・周りが思っている「常識」を乗り越え続けることなのかなと、最近考え始めています。
もし今くすぶりを感じているのであれば、何かを乗り越える必要があるのでしょうね。それが何なのか、じっくり考えてみるのも良いのではないでしょうか?回り道しまくっている私でも生きていられるのですから、皆さんならば、もっと良い答えが見つかることでしょう。